SFの妙

「天冥の標 VI 宿怨 part2」小川一水 読。

 

一旦先のほうの場面で導入しておいて、戻って、徐々にそこへ向けて収束していく、という形の物語があるが、(例えば、飯嶋和一さんの『神無き月十番目の夜』なんかそう。)

このシリーズは I のメニー・メニー・シープ(しかも上下巻)が長い長い導入部で、というのがすごい。というのを、巻を進める度に毎回感じているのである。

正直、メニー・メニー・シープだけ読んでもそれほど・・なのだが(だって導入だけだもん)あそこで止めなくてよかった。毎回、少しずついろんな背景が分かってきて、キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノと思うのだ。

宿怨ではイサリ登場、エイリアンの干渉、戦争が勃発して、少しずつ糸が絡み合って何かの模様を描き始める。VIはpart いくつまで続くのかな?少なくとも作家さんが筆が早いので、ちゃんと結末まで読めるだろうと思えるのがいい。

(誰とは言わないが、わたしが死ぬまでに or 作家さんが亡くなるまでに このシリーズは終わるのだろうか・・と何年もやきもきと待っているものもあるので。)